カテゴリー別アーカイブ: お直しについて

お直しについての色々を紹介しています

【仕立事例】洗張りからの襦袢仕立て直し

お節の予約販売が始まっていて、年末を少し意識してしまいますね。
さて今日は出来上がった襦袢を紹介します。
今回の襦袢は洗い張りをしたものをお預かりしました。
恐らく、洗張りしたものを染めたのではないかと思います。
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ご本人のご希望で、居敷当を付けました。
胸あたりから身幅いっぱいに、裾までです。
たった一枚の生地ですが、お尻部分の強化になり表地を傷めにくいです。
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またこうした濃い色目の襦袢では、
首回り部分の衿は、白い生地を使います。
白い半襟を付けた時、襦袢の色が透けないように、です。002
朝晩は涼しく、襦袢を着て袷を着ても苦にならない日になってきました。
素敵な色の襦袢で、着物生活が楽しくなりますように。

【直し】寸法直し

着物のお直しは大きく分けて二つあります。
一つは「寸法直し」、もう一つは「かぶり(ふくろ)直し」です。

寸法直しとは、文字通り、寸法だけを変える直しです。
箇所としては、
・袖丈、袖幅、肩幅、などの袖関係、
・身丈、身幅、などの身頃関係
・褄下(衿下)、繰越、袖付けなどの指定部分
などがあります。

直らないものもある
直しをすれば寸法を変更できる、と思いがちですができない場合もあります。
例えば、以下のものは全部とは言えませんが、出来ない場合が多いです。
・古い着物の裄(袖幅・肩幅)、袖丈、身丈を、極端に大きくする場合
(袷の羽織丈・コート丈を長くする場合も、直しだけでは無理なことが多いです)
・裏地が紅絹などのアンティークで生地が弱っている場合

●直しに向いているもの
比較的新しいリサイクル着物の場合は、反物幅も広く裄直しにも対応できることが多いです。
ただお直しはお直しなので、生地によってはヤケが出る場合、縫い筋が消えない場合などあります。
そうした点を考慮することも大切です。

【直し】かぶり(ふくろ)直し

着物のお直しは大きく分けて二つあります。
一つは「寸法直し」、もう一つは「かぶり(ふくろ)直し」です。

かぶり(ふくろ)直しとは、主に裏地の付いた着物の表裏の釣り合いが狂ったものを直す直しです。
着物を吊るして見て、表か裏かどちらかが、裾で生地が余って袋のようになった状態を、
直していくのです。

●どうしてかぶるのか

このような問題は以下のような条件でなりやすいです。
・仕立て時の、裏表の設定が悪かったとき
・表地と裏地の収縮率が違い、長年の保管によりつり合いが狂ったとき
・比較的縮みやすい強撚糸の織物「お召し」系の袷の着物のとき
・雨や、湿気のあるところで着物が長時間さらされたとき

着物は仕立てに入る前に地直しと言う工程があるのですが、
そこでの作業も、この問題の解決に大きくかかわります。

●どう直すのか

かぶり直しは、お直しだけで対応できる小さなものから、
一旦洗張りをかけて仕立て直さないと完全に直らないものまで、
いろいろな段階があります。

着ていれば汗もかきますし、ある程度は狂いが生じるのも事実です。
ここは、着物を着る回数、ご予算に応じて、臨機応変に対応することが良いと思います

【直し】洗いが先か直しが先か

着物の寸法直しと、着物の丸洗いや生洗い。
両方を考えている場合なら、先に洗いをしたほうが良いと考えます。

今はクリーニングの技術も良くなっているそうですが、
袷などの裏地のある物なら、多少はつり合いが狂います。
それでも、洗い→寸法直し、の手順なら、
寸法直しでほどく際に、多少は狂いを直すこともできます。

また、襦袢など汗を吸ってるシワは、直りにくい特徴があります。
洗いの前に直しをすると、このシワが残ったまま直すことになり、
せっかくの寸法直しの際に、誤差も出かねません。

洗いと寸法直しで迷ったら、まずは洗って殻をおすすめします。

【お直し】裄(ゆき)と抱き巾

裄(ゆき)寸法は、袖幅と肩幅のことです。
この裄が長くなると、着物では胸部分の身幅「抱き巾」まで広くなってしまいます。
そうなると、細い体の方は特に、胸のところで生地があまってしまいがちです。
こうした場合の対処法としては、

  • 裄寸法(主に肩幅)を見直す
  • 袖付けを気持短めにして、着付けで脇にタッグを取る
  • 胸の部分に補正を入れる

があります。ちなみに下の画像は、肩幅を見直して袖付けを短くした場合です。

before

alterlation01

after